イタリアへ行く前にぜひ知っておきたい!
イタリアのトイレ事情と対策についてまとめてみました。
イタリアに住んでいるといろいろ大変なことはありますが、一番困るのがトイレ。
日本ではトイレを探すのに困った経験はほとんどなかったのですが、イタリアではそうはいきません。
しかも日本のトイレのような清潔なトイレに出会える確率は、ほぼゼロに近い。
旅行や出張でイタリアに来たことがある方はほとんど、イタリア滞在中に「トイレに困った!」という経験をしているのではないでしょうか。
今回は、そんなイタリアのトイレ事情と対策をご紹介したいと思います。
イタリアでは公共のトイレを探すのが大変
イタリアでは、まずトイレを見つけるのが一苦労。
イタリアに住んでいても慣れた地域以外では、外出先でトイレ探しに苦労することは日常茶飯事です。
日本のように自由に出入りできる複合施設やビルはほぼありませんし、もちろんコンビニもありません。
では、外出先でトイレに行きたくなったらどうすればいいのでしょう?
トイレはどこにある?
イタリアでは街中で簡単にトイレは見つかりません。
レストランやバールもちろん、美術館や観光スポットでトイレを見かけたら、とりあえず入っておくことをおすすめします。
入場料の必要な観光スポットのトイレは、比較定きれいなことが多いです。
一方で、レストランやバールなど、飲食店ではびっくりするくらい汚いトイレに遭遇することも。
意外なことに、ちょっといいレストランやカフェでもトイレが汚いということもあります。
また、デパートやショッピングセンターにはだいたいトイレはありますが、分かりにくい場所にあったりして、探すのが大変なことも。
観光地なら街に公衆トイレがあることもありますが、私はほとんど使ったことがないので清潔度はわかりません。
イタリアの町を観光中、トイレに行きたくなったら、バールでコーヒーを飲んだついでにトイレを借りたり、いったん宿泊先のホテルに戻ることもあります。
町の大きさやホテルの立地にもよりますが、トイレ休憩を兼ねてホテルに戻るというのも悪くないです。
駅のトイレは有料!?
よっぽどの小さな駅でない限り、イタリアの鉄道駅にはトイレがあります。
駅のトイレの多くは有料で、利用料はだいたい1ユーロ~2ユーロ。
自動改札のようになっていて、コインを入れて入るところもあれば、入り口にいる人に渡したりして入るところもあります。
両替機が近くにあればいいですが、小銭がないときには困りますね。
イタリア旅行中は常に小銭を準備しておくといいと思います。
ただし、、、駅のトイレは有料だからといって清潔とは限りません!!!
バールに行こう!
イタリアの人たちは、外出先でトイレに行きたくなったらバールに入ります。
バールでコーヒーを一杯飲んで、トイレを借りるのです。
確かに、コーヒー代も1ユーロ程度なので、清潔かどうかわからない有料のトイレにお金を払うのならば、コーヒーを飲んだほうがいいですよね。
ただし、、、バールのトイレもきれいとは限りません!!!
イタリアの公共のトイレの傾向と対策
さて、無事にトイレが見つかっても、安心できません。
ドアを開けてびっくり!
トイレの周りが水浸しだったり、トイレットペーパーが散乱していたり、便座が濡れていたり、鍵が閉まらなかったり。
問題のないトイレなんて、ほとんどないと思っておいた方がショックが少ないです。
あまりにひどくてトイレに入ることをあきらめてしまうこともあります。
とにかく汚い!
イタリアには、日本では想像もできないほど汚いトイレが存在します。
多くのイタリア人は、「どこの誰が使ったか分からないようなトイレは気持ち悪い」と言って、公共のトイレを使う時には便座に直接触れないように中腰で(空気椅子のように!)用を足しているそうです。
だから汚れているんじゃない?
そうかもね。わたしは、まず除菌スプレーで便座を拭いて、トイレットペーパーを重ねて便座に敷いて使うことにしてる。
日本のトイレのように除菌スプレーが常備してあるところはまれなので、除菌スプレーを小さな容器に入れてバッグに忍ばせています。
気になる方は除菌スプレーや除菌シートを携帯するのがおすすめです。
また、トイレットペーパーが切れていることも多いので、ポケットティッシュを多めに持ち歩くと安心。
どこだったか、観光地でトイレに入ったときに、家族連れのお母さんがトイレットペーパーをバッグから取り出して、お子さんに渡しているのを見たことがあります。
暗い!電気がつかない!
イタリアでトイレに入ると真っ暗でビックリすることもあります。
電気代節約のため、電気をつけっぱなしにしないところが結構あるんですよね。
でも、知らない場所でトイレが暗いと、こわいですよね。
センサーで電気がつくようになっていることもありますが、自動で電気がつかなければ、ドアの近くに電気のスイッチがあるはずなので、探してみましょう。
個室も同様で、センサー式でなければ自分でスイッチをつけます。
でも!電気がついても安心してはいけません。
センサー式の場合、トイレの個室の中で突然真っ暗になることがあるんです!!!
本当にびっくりします!
そんな時は慌てずに手や体を動かしてみましょう。(知ってても突然暗くなると焦りますが)
センサーに反応すれば電気がつきます。
そして、個室から出ると手洗い場がまた真っ暗ということも!
センサーで自動にするのもいいけど、もう少し設定時間を長くしてもらいたいものです。
便座がない!
公共のトイレでときどき見かけるのが便座のないトイレ。
そう、イタリアには、便器のみで便座がないトイレがあるんです。
便座が盗まれたり、壊されたりして、どうせつけてもまた壊されるのでそのままにしている場合もありますが、もともと便座がないタイプのトイレもあります。
初めて便座のないトイレを見たときには、どうしたらいいのか分からず、戸惑いました。
なに!このトイレ?イタリアの人たちはどうしているの?
中腰スタイルで用を足すのよ。
さすがに、この形式のトイレはトイレットペーパーを敷くわけにもいかないので、中腰スタイルで用を足すしかありません。
しかも、便器の高さが高いこともあるが困りもの。
私は身長160㎝台後半ですが、空気椅子で用を足すのはきつい!という高さのトイレも少なくありません。
スクワットなどをして足腰を鍛えておくといいと思います!
和式風のトイレの使い方
イタリアのトイレはすべて洋式でしょ、と思っていませんか?
実は、和式トイレに似たトイレがあるのです。
トルコ式トイレと呼ばれるものです。
日本の和式トイレとは反対で、入り口のほうを向いて使うのが正解だそうです。
(写真でいうと、下にドアがあるので上に背を向けるかたちです。)
足を乗せる部分が陶器なので、滑らないように注意が必要です!
イタリアのトイレで便器の隣に並んでいるのは「ビデ」
イタリアのホテルや一般の家庭のバスルームには、たいてい便器のほかに、便器に似た形のものがついています。
そう、便器のような形だけど、フタがなくて蛇口がついているもの。
これは、ビデといいます。
便器と並んでいることが多いです。
スペースの都合上、向かい合わせだったり、離れてついていることもあります。
上の写真はホテルのバスルームですが、洗面台の隣にビデ、その奥に便器が並んでいます。
イタリアのバスルームにある「ビデ」はどうやって使うの?
「ビデ」は、基本的には下半身(デリケート部分や足)を洗うためのもの。
イタリアでは男女問わず日常的に使われています。
(ビデで靴を洗ったり、赤ちゃんやペットを洗うという人もいるそうですが。)
トイレの後でビデに移動してお尻を洗ったり(イメージは日本のウォッシュレットの手動版)、シャワー代わりに使ったりします。
イタリアでは、毎日お風呂に入ったり、シャワーを浴びたりしない人も多いです。
そのような人たちにとっては、シャワーを浴びなくても下半身だけを洗ってすますことのできるビデは、便利なアイテムのようです。
とにかく、このビデはイタリア人にとって必要不可欠なもの。
さて、気になる使い方は?というと、
トイレとは逆向きに座って使う人が多く、デリケート部分専用の石鹸を使って下半身を洗うんだそうです。
私は使っていませんが、使ってみると便利なのかもしれません。
おわりに
日本のトイレに慣れていると、海外のトイレは想定外のオンパレードです。
日本に帰国した際、空港のトイレで「あー、日本のトイレ最高!」という一言を耳にしたことがあります。
どこの国から帰られた方か分かりませんが、同感でした。
イタリアではトイレは見つけるのが大変で、見つけても入れる状態かどうか分からないのがストレス。
膀胱炎にならないように、早め早めの行動を心がけるのがポイントです。
そして、便座がないタイプのトイレはどうしても空気椅子スタイルになるのですが、便器の位置が高いこともあります。
バンビちゃん状態で用を足すことのないように、イタリア旅行の前に足腰を鍛えておくのがおすすめ。
イタリアでは、日本のように清潔なトイレがすぐに見つかるということはありません。
汚いトイレにも対応できるように、除菌グッズややティッシュを常に携帯することをおススメします!